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国指定重要無形民俗文化財    〜松前神楽〜

《国指定重要無形民俗文化財指定》

【松前神楽】

 松前神楽の起源は、350年ほど前。江戸時代のはじめに道南の松前周辺で行われていた神楽や田楽などの伝統芸能を集め、城内神事として伝承され、33事23座によって構成されている。

 松前周辺の神社の神職によって演じられ、家ごとにその技術が伝えられ、その後、全道各地へ広がった。道南から後志方面へと渡り、小樽には、1893(明治26)年に福島町の常磐井家によって伝えられた。

 現在は、小樽、道南の松前、函館、福島で、江戸時代以来の伝統的な舞・奏楽の保存伝承活動が行われ、1999(平成11)年には連合保存会を結成。

道指定無形民俗文化財の1号に指定され、国選択無形民族文化財として仮指定。

【指定・その他】

昭和33年、北海道指定無形文化財に指定。保持者12人を認定。

木村修氏肖像画
北海道無形文化財指定保持者  木村 修 氏(私の師匠)


平成7年、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化材」に選択


平成11年6月 北海道松前神楽連合保存会が結成される


平成20年4月5日 最後の指定保持者・木村 修 氏死亡により、北海道指定無形文化財の解除


平成20年6月9日 北海道民俗無形文化財に指定。

平成29年11月13日 「松前神楽合同公演会」を龍宮神社にて行う

      (神社社殿で行われる合同講演会は初回以外では、今回が初めて)

平成30年  国の重要無形民俗文化財に指定

      (龍宮神社での合同公演会直後に指定を受ける

【現在の松前神楽】

「松前神楽」は城内神楽をしていた神職により、地元の神社で執り行なわれることになったと推測されます。その後は各地に伝承され、小樽や南北海道では、神社の例祭で、欠かすことが出来ない神事となりました。

この神楽の北限は、小平町・鬼鹿地区であります。以前では、利尻島まで伝承が行われておりましたが、担い手不足になり行われていないようです。 
現在、北海道松前神楽連合保存会は4ブロック、松前、函館、福島、小樽の団体からなっており、国指定の重要無形民俗文化財に指定されました。

平成29年11月13日、「松前神楽」の合同公演会を、龍宮神社で行いました。

松前神楽講演会ポスター

下記は、その時の私の挨拶の内容です。

今日、私たちが伝統文化と呼んでいるものは、日本の長い歴史で形成された中でも、特に普遍的に重んじられてきたものであり、遠い昔から脈々と受け継がれてきたものです。

松前神楽は、北海道の伝統芸能として大切に伝承されてきたものです。

今回の合同公演の活動が、「国指定重要無形文化財」への大切な一歩となると考えています。

毎年、公民館等で行われてきましたが、神社社殿での合同講演会は、初回以降、今回が2回目です。

「神楽」とは、悪霊退散、病気平癒、五穀豊穣、子孫繁栄などを祈願し、神様に感謝と祈りを捧げたものです。

松前神楽の祝詞舞

我々保存会は、伝統文化の継承として、次世代へと襷(たすき)を渡すために活動をしています。

龍宮神社では、次世代後継者の育成として、境内にある幼稚園の児童や小学生に神楽を教えております。

子供達が、合同講演会という特別な日(ハレの日)に、神楽を舞い、神様に感謝と祈りを捧げます。

神様に子供達が元気に神様の前で神楽を舞っているところを見て戴くと同時に、子供達の未来を守って頂くのです。

伝統文化としての神楽は、感謝や祈りを『舞』という形にしたものであり、芸術と言える美しさを醸し出します。

袖の一振りが、華やかさや奥ゆかしさを表現し、見る人の目を魅了し、感動を与えます。

輝く未来を背負って成長する子供達に、世界中の人々との交流を深め、日本の美しい文化を伝える役割を担ってもらいたいと願っています。

そして、日本人としての誇りを持って世界に羽ばたき、日本の素晴らしい文化を伝えて頂きたいと願っております。

平成29年11月13日

龍宮神社宮司 本間公祐