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神主さんが奏上する祝詞って?

皆さんは祝詞を聞いたことがありますか?

「かけまくもかしこき〜〜〜〜〜〜(あなたのお名前)〜〜〜〜〜〜〜きこしめせと申す〜う〜う〜う〜〜〜〜〜」

聞いているところは、こんな感じでしょうか?

皆さんは、きっと神主さんが神様に何か言っているんだろうなーと思っていることでしょう。

その通りです。何か言っています。

では何を言っているのでしょうか?

神社の祭事に欠かせない神事の一つが祝詞(のりと)の奏上(そうじょう)です。

祝詞は「のりと」と読み、古事記や日本書紀、万葉集にも出てきており、古くから「のりと」や「ふとのりとごと」と書かれています。

私たちの国では、万葉集で「言霊の幸はふ国」という歌があるように、言葉には霊魂が宿っていて、霊的なはたらきをするもの考えられていました。

そのため、神様に対して、深い敬神の気持ちを込めた祝福の言葉を述べて「祝詞」としたのです。

祝詞の種類

広義の祝詞には次のようなものがあります(「へ〜そうなの」くらいでいいです)

1 祝詞(のりと):神饌を供えて神様を祭る時に奏する

2 拝詞(はいし):祭典はなく、ただ拝むだけ

3 遥拝詞(ようはいし):拝詞の中でも遥拝(遠く離れた場所から神様を拝むこと)するときに用いる

4 祓詞(はらえことば):修祓(しゅばつ)の時に祓いの神(伊邪那岐神)に申し上げる

5 祭詞(さいし):献幣使(神社本庁から各神社に幣帛(へいはく)を捧げる使い)の奏するもの、あるいは葬儀の時の祝詞

6 宣命(せんみょう):その昔、天皇のお言葉を、勅使(天皇の意思を直接伝えるために派遣される使い)が神様に申し上げた文書

7 御告文(おつげぶみ):天皇がご親祭(天皇がみずから神を祭ること)になる時奏上される

8 御祭文(ごさいもん):勅使が神に奏上される祝詞

祝詞の内容》(これも、「ほー、ほー」くらいでいいです)

1 神様を祭る(神様を敬い、あがめること)

2 神様の御神徳をたたえ、お礼を申し上げる

3 神様にご報告やご祈願をする(お願い事をする)

4 御神徳の発揚を乞う(神様のご利益を戴く)

祝詞とは、以上の内容を宣命体という特殊な文体で書かれた「神様に申し上げる言葉」です。

《祝詞はなぜ昔の言葉で読まれるのか?》

祝詞は、書いて奉る(神様に献上)するものではなく、読んで神様に申し上げるものです。すなわち声に出して唱え、耳に訴えるものです。

祝詞を奏上する時は、神様が聞きやすい言葉で唱えることが最も大切です

参列している人々にも聞いて頂き、神主が祭事の趣旨、自分達の願いを神様に伝えてくれているかをよく理解してもらい、感動して頂き、自ら敬神の念を抱いてもらうことが大切です。

祝詞を作ること(書くこと)と、美しく奏上することは、神様へ日頃の感謝の気持ちを伝え、祈願される人の思いをしっかりと伝えることであり、神主として最も大切な役割の一つであると思っています。

神主というのは「なかとりもち」と言われ、神様に皆さんの願いや感謝を伝える立場であり、神様と皆さんの「なかをとりもつ」仕事です。

私たちの読む祝詞は、決まった物があるのではなく、基本的には自分たちで一つ一つ作ります。

例えば、赤ちゃんの初宮詣でお父さんお母さんやおじいちゃんおばあちゃんが一緒に来て、赤ちゃんが幸せになりますように、たくさんの友達ができますように、勉強ができますように、強い子になりますように、優しい子になりますようになど、たくさん願うわけです。

できるだけその願いを神様に伝えられるように、心を込めて祝詞を読みます。

日本は言魂の力によって幸せがもたらされる国「言霊の幸はふ国」とされました。

古来より神社神道には「言霊信仰」という考えがあります。

つまり、言葉には強い思いが宿っており、強い力がこめられています。

言葉は見える物ではありませんが、人を幸せな気持ちにさせたり、悲しい気持ちにさせたり、実力以上の力を発揮させたりすることもできます。

「あなたはとても優しい気持ちの方ですね」と言われればとても嬉しい気持ちになります。

「お前はダメなやつだ」と言われれば、とても悲しく落ち込んだ気持ちになります。

たくさんの人達が「頑張れ!がんばれ!」と言ってくれれば、くじけそうな時も決して負けずに実力以上にがんばれたりします。

これこそ言霊の力なのです!

祝詞の中で、私がよく使うフレーズとして

「世のため人のために真心を尽くし給え」

「清き、明き、正しき、誠の心を持ち給え」

この精神こそ、日本人の根底にある、素晴らしき「人間性」だと信じています。

🌟龍宮神社の祝詞では、「龍」や「稲穂」という独自性を織り込み

※七五三など、子供のお祝いなどでは、

稲穂の実り栄える事のごとく、智(さとり)深く成長して・・・」

という言葉を入れたり、

※立身出世や商売繁盛の祈願では、

「営む業(わざ)の栄んことは、天(あま)翔ける龍の天高く昇るが如くなり・・・、世のため人のために真心を尽くさしめ給え・・・」

という言葉を入れて神様にお祈りしています。

以上、いかがでしょうか。少し祝詞のことをお分かり頂けたでしょうか?

皆さんも、神社での厄祓い、七五三詣、安産祈願、結婚式などの祭事を受ける時に「祝詞」をよく聞いてみてください。全てではなくとも、きっと内容が理解できると思います。

そしてその感動をずっと持ち続けて頂きたいと思います。